マンホールから作業員4人が転落して死亡した現場=2025年8月3日午後2時20分、埼玉県行田市、小崎瑶太撮影

 埼玉県行田市のマンホール内で2日、作業員4人が下水道管に転落して亡くなった事故。救出活動に当たった行田市消防本部などに取材し、当時の状況を振り返った。

  • 事故時の硫化水素、基準の15倍以上 埼玉・マンホール転落4人死亡

 2日午前9時24分、119番通報があった。「同僚が作業中に落下した」。転落した作業員の同僚男性からだった。

 その5分後、消防の救助隊が現場マンホールに到着。計測した硫化水素の濃度は30ppmで、国の基準値10ppmの3倍に達していたという。

 換気をしながら、計測を続けると、内部の硫化水素の数値は最大80ppmを示す時もあった。危険な現場だった。

25分間しかもたないボンベ

 まず、栓を開けたボンベをマ…

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