現場へ! 壊された朝鮮人追悼碑(4)
朝鮮人追悼碑は2004年4月から約20年間、群馬県立公園群馬の森に存在した。
その間の群馬県のトップは3人。撤去のゴーサインを出した現職の山本一太知事(67)、建立時の小寺弘之さん(故人)、そして碑撤去の初判断をした14年当時の大沢正明さん(79)だ。
なぜ撤去の方針を決めたのか。
5月、記者は大沢さんに会いに行った。県が昨年1月、代執行で碑を撤去したことを伝え、がれきになった碑の写真をみせた。海上自衛隊に所属していた頃の記念写真がある部屋だった。
大沢さんは「えっ、なんだこれは」と驚き、「移転したんじゃなかったの? 移転したかと思っていた」と語り、そのがれきになった碑の写真に目を落とした。「自衛隊にいたことは、撤去とは関係ないよ」
退任して6年。碑のことはすっかり忘れていたというが、建てた経緯や撤去方針を決めた出来事は覚えていた。
「先輩たちの努力が無になる」
碑を建てた当時は自民県連幹…