2018年、兵庫県姫路市で姫路城の説明を聞く外国人観光客。
2023年9月18日 12時54分(日本時間)
兵庫県姫路—ユネスコの世界遺産に登録されている姫路城は、観光客を案内できるプロの通訳者の深刻な不足に悩まされている。
パンデミックの影響で日本では外国人観光客が激減し、その結果、多くの国家資格を持った通訳案内士が職を失い、転勤を余儀なくされている。
姫路市でイベントの企画や人材育成などを手掛けるNPO法人「ひめじコンベンションサポート」は10月、国家通訳案内士の資格を持つ人を対象にした英語ガイド養成講座を姫路城で開催する。
日本政府観光局が観光庁に代わって国家通訳案内士試験を実施しています。
関西広域連合によると、2022年3月末時点の通訳案内士数は兵庫県1362人、大阪府2098人、京都府1057人。
通訳案内士は全国に約2万7千人が登録している。
通訳案内士には、外国語を話すことができるだけでなく、日本の歴史、地理、文化など、さまざまなテーマについて話せることが求められます。
新型コロナウイルス感染症の発生前は、約30人の通訳案内士が姫路コンベンションサポートに協力していた。 しかし、政府による国境管理の制限強化を受けて、彼らの多くは転職した。 非営利団体は通訳者らに帰国を求めているが、大半の通訳者は戻らない可能性が高いとしている。
一方、水際規制が解除され、姫路城を訪れる外国人客数は回復傾向にある。
姫路市の調査によると、2018年度と2019年度の外国人来城者は40万人近くと、来城者全体の4分の1を占めた。 しかし、パンデミックの影響で外国人観光客数は2020年度と2021年度に1万人未満に減少した。
姫路市によると、2022年度の外国人観光客は約10万人で、2023年度にはさらに増加すると予想されている。 観光案内所を訪れる外国人観光客のうち、コロナ禍前は台湾からの観光客が最も多かった。 しかし現在、2020年度以降はフランスと米国からの観光客がトップの座を占めている。
多くの英語を話す通訳が必要であるため、組織はトレーニングコースを開始することが急務であると考えました。
このコースは 8 つのセッションで構成されており、最初の 3 つは、ガイドに何をすべきか、してはいけないこと、城内のどのスポットを案内するか、適切な説明の仕方、適時に城を見学する方法を教えることに専念しています。
第4回は郷土史家による姫路城の防御について、刀鍛冶による日本刀の歴史についての講演が予定されている。 第5回から第8回までは実践的な研修となります。
通訳案内士は、通訳ボランティアとは異なり、専門的な知識を持ち、国際会議などの仕事で訪れる外国人観光客の案内を依頼されます。
城に関するさまざまな視点からの質問に答え、豊富な知識に基づいた解説や旅程の管理などを行える専門家を育成したいとしている。
同団体常務理事の玉田恵美さんは「通訳案内士の資格を持っていても、社会問題や政策の影響を受け、技能を最大限に発揮する機会を失っている人も多い」と話す。 。 「大阪・関西万博を2年後に控え、来場者のそれぞれの好みに対応できる通訳者を育成したい」。