東京都港区の電通本社ビル
2023年1月29日15時38分(日本時間)
広告大手の電通の上級幹部が、東京オリンピックのテストイベントの契約入札に参加するための見込みのある企業からのリクエストのリストを作成することに関与したことを認めた.
検察関係者によると、東京地検特捜部の聴聞会で、幹部らが東京五輪・パラリンピック組織委員会のリスト作成に協力していたことを認めた。
検察は、元組織委員会幹部と電通関係者が緊密に連携して入札談合を主導した疑いがあると述べた。
共謀の疑いは、実行委員会が2018年5月から8月にかけて実施した各大会のテスト競技の企画入札で計26回行われ、電通など9社と合弁会社1社が落札し、総額5億円以上を落札した。
関係者によると、委員会の元役員と電通幹部は、入札前に入札者に好みを尋ね、会場ごとに要望をリストアップした。
元委員会幹部は、入札依頼の際、入札者に名簿を見せながら入札可否、落札可否を告げるなどの手配をしていた疑いが持たれている
電通幹部らは、入札希望者に入札依頼の内容を聞き取り、依頼リスト作成に協力するなどの一連の行為に関与したことを検察に認めた。
検察は、同委員会の元幹部と電通幹部らを独占禁止法違反で立件するため、捜査を進めている。
委員会の高官は捜査官との共謀を認めたことを否定している、と情報筋は述べた。