岐阜赤十字病院(岐阜市)が5月、複数の職員が禁煙の敷地内で喫煙していたと発表した。昨年6月には、新築で禁煙の県庁で副知事が自室で喫煙していたことが発覚した。なぜ喫煙者は減らないのか。なぜ禁煙は難しいのか。
日本禁煙学会評議員の飯田真美・岐阜県総合医療センター内科部長に昨今の喫煙・禁煙事情を聴いた。
――2022年の調査で県内の喫煙者は男性が25.3%、女性が6.5%でした。この数字をどう見ますか。
全体としては徐々に減少傾向と聞いていますが、男性の禁煙率は依然として高いですね。年齢によっても差があると思います。
高齢者では「頑固な」喫煙者が残っている印象です。病気などでやめる人もいる一方、30~40代の喫煙が数字を押し上げているのではないでしょうか。
――新たな喫煙者が出てきて、喫煙率が下がらないということですか。
防煙教育の成果もあって未成年者の喫煙は減っています。将来的には全体の喫煙率は下がっていくと期待しています。
一方で、やめたいと思っている人がなかなかやめることができていないのではと思います。
――禁煙外来の治療はどのようなものですか。
当院では、手術前に禁煙外来…