福岡地方最低賃金審議会は20日、福岡県内に適用される地域別最低賃金(時給)について、65円引き上げて1057円とするよう福岡労働局長に答申した。現行の992円から初めて1千円を超え、引き上げ幅は中央最低賃金審議会が示した目安の63円を2円上回る。11月16日に発効する見通し。
労働者側と使用者側の委員と有識者の公益委員の3者が議論してきた。労働者側と使用者側は最後まで一致できず、公益委員の見解に基づいて多数決で決めた。中小零細企業の支払い能力を重視する使用者側は全員が反対した。
福岡地方最低賃金審議会の丸谷浩介会長(九州大学教授)らは公益委員見解で、消費者物価上昇率が全国平均よりも高いことや、経済指標で余力があると判断できる点を考慮する立場を示した。
また、従来は10月に引き上…