福岡市の高島宗一郎市長は18日、市内の河川氾濫(はんらん)を伝えたSNS動画を「偽情報」「迷惑」などと指摘し、その後、訂正・謝罪した件について、「氾濫情報を精査する能力を上げる必要がある。反省を生かし、繰り返さないよう検証する」と述べた。
同日の定例会見で記者の質問に答えた。市長によると、10日に投稿されたSNS上の動画で氾濫しているとされた香椎川は、水位計では氾濫が確認されず、現場に出向いた職員も動画のような状況を確認できなかった。職員から「(事実と)違ったんじゃないか」と報告を受け、高島市長は自身のSNSで11日、「このような虚偽情報への対応に追われることは、災害対応の大きな妨げになります」などと投稿。その後、投稿内容は事実だったと判明した。
高島市長は、当時の状況について「短期間の間に一気に水が流れて引いていた状況」としたうえで、今回の教訓として「今後、市として情報の収集、分析、評価をより精緻(せいち)にできるよう検証していきたい」と述べた。
また、SNSによる情報発信については、「災害時に各首長の発信はすごく大事。臆して公式発表だけにとどまるのではなく、必要だと思う時には(自身のSNSでも)発信していきたい」と述べた。