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福島県

 福島県教委は25日、県内の学校の教職員ら約1万8千人にハラスメントについて尋ねた調査の結果を公表した。直近1年では、0・87%がセクハラを、3.79%がパワハラを経験したと回答。同じ形式を採用した2022年以降の調査で、最少だったという。

 県教委は6~7月、県立、市町村立の学校で勤務する教職員やスクールカウンセラー、部活動指導員ら約1万8千人を対象に匿名のオンライン調査を行った。約8割が回答した。

 「職場の上司や同僚からセクハラを受け、不快だったことがあるか」という質問に「はい」と答えたのは0・87%(131人)で、前年の1・28%(185人)から減った。内訳で最多だったのは「性的な話・冗談等を言われて不快だった」の54件。「その他」では、「ちゃん付けで呼ばれた」や「年齢を話題にされた」などの回答があった。

 セクハラを受けた教職員のうち、被害を受けた後の対応は「何もしなかった」が59件で最多。「上司、先輩、同僚に相談した」が52件で続いた。「しばらく職場を休んだ」という回答も4件あった。

 パワハラについては、3・79%(568人)が経験したと回答。前年の4・58%(661人)からは減少した。「威圧的な行為をされたり、ミスを責任転嫁されたりした」が305件で最多。「叩かれたり、蹴られたり、物を投げつけられたりした」も4件あった。「その他」の回答では、「価値観の押しつけ」や「長時間の業務外の雑談」などもパワハラにあがった。

 県教委のセクハラ防止指針を読んだことがあると答えた割合は98・4%(前年89・8%)、パワハラ防止指針を読んだことがあると答えたのは98・6%(同88・5%)で、ともに過去最高だった。県教委職員課は「徐々に意識向上が図られてきている」としている。

県教委のハラスメント調査の結果概要

◆セクハラに関する質問と回答

 Q:2024年7月1日以降、上司や同僚から、セクハラにあたる言動を受け、不快だったことがあるか

 「はい」 131人(0・87%) ※前年は1・28%

 「いいえ」 1万4850人

 Q:不快だったのは、次のうちどれか(複数回答可)

 「性的な話・冗談等(など)を言われた」 54件

 「周囲に人がいるところで容姿を話題にされた」 20件

 「男のくせに、女のくせに等と言われた」 18件

 「必要以上に身体を触られた」 6件

 「性的な内容の電話・手紙・電子メール等をもらった」 3件

 「その他」 50件

◆パワハラに関する質問と回答

 Q:24年7月1日以降、上司や同僚から、パワハラにあたる言動を受けたことがあるか

 「はい」 568人(3・79%) ※前年は4・58%

 「いいえ」 1万4413人

 Q:受けた言動は、次のうちどれか(複数回答可)

 「威圧的な行為やミスの責任転嫁」 305件

 「仕事を与えない・隔離・仲間外し・無視など」 105件

 「厳しいしっせきを続け、改善点の具体的指示なしに繰り返し文書の書き直し等を命じる」 89件

 「実現不可能なことや無駄な業務の強要」 89件

 「メールやSNS等を含めて暴言や名誉毀損(きそん)、侮辱」 80件

 「叩(たた)かれたり、蹴られたり、物を投げつけられた」 4件

 「その他」 176件

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