東京電力は15日、福島第一原発2号機の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の2回目となる試験的な取り出しを始めた。原子炉格納容器内に装置を入れ、1回目より中心部に近い場所からの採取を試みる。
- 【そもそも解説】昨年はミスで作業中止、デブリの取り出しは難しい?
東電によると、15日午前10時ごろ、原子炉格納容器までの通り道にある「隔離弁」を開けて、取り出し装置を通過した。今後、取り出し装置を格納容器の中に押し込み、デブリを採取する。
東電は昨年11月、原発事故後初めて約0.7グラムの燃料デブリを取り出した。分析の結果、核燃料に含まれるウランや、燃料を覆う管の素材ジルコニウムなどが検出された。だが、デブリ全体がそれと同様の組成なのかは分からない。
東電は今回、1回目よりも1~2メートルほど格納容器の中央に近い場所から採取する計画だ。分析するデブリのサンプル数を増やし、性状や分布の知見を拡充することで、格納容器内の状況把握につながる可能性がある。今後の本格的な取り出し方法や保管方法の検討に役立てたいとしている。
ただ、がれきなどの障害物があって、デブリがある格納容器底部に近づけないと判断した場合、1回目と同じ場所から採取する。
取り出しには、前回と同じ「…