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会見するトヨタ自動車の佐藤恒治社長=2024年5月8日午後2時17分、東京都中央区、内田光撮影

 トヨタ自動車の2024年3月期は、売上高45兆円、純利益4.9兆円と、空前の好決算となった。その背景には、三つの要因がある。円安、好調な販売、そして値上げだ。営業利益の押し上げ効果は、3兆円に及ぶ。

 トヨタ(レクサスを含む)による23年度の海外販売は、877.9万台と全体の85%に上る。同社の場合、1円円安が進むと営業利益は500億円上ぶれする。23年度の平均為替レートは、前年度より10円円安の1ドル=145円。前年度と比べた円安による営業利益の押し上げ効果は6850億円にのぼった。

 トヨタが強みとするハイブリッド車(HV)の販売も好調だった。23年度の世界販売は359.4万台(同32.1%増)と過去最高だった。欧米で電気自動車(EV)販売が失速し、米テスラなどが苦戦する中、HVで需要を取り込んだ。トヨタ単独の販売台数に占める割合も34%に増えた。

 こうした「追い風」に加え、業績に大きく貢献したのが車の値上げだ。

 例えば2023年に全面改良…

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