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リーガ・アグレシーバの理念を語る阪長友仁さん

 高校野球に、トーナメント中心の公式戦とは別の「リーガ・アグレシーバ」というリーグの場がある。

 2015年に大阪で立ち上がり、今年度は26都道府県で計160校が参加する。どのような理念なのか。取り組みの中心を担う一般社団法人Japan Baseball Innovation代表理事の阪長友仁さん(43)に聞いた。

 ――ご自身の野球との関わりは。

 「新潟明訓で高校野球をやり、甲子園にも出させてもらいました。立教大で主将を経験し、大手旅行会社で2年間働いたのですが、野球に何か貢献できないかと思い、06年からスリランカ、タイ、ガーナ、コロンビア、グアテマラで8年間、野球指導に携わりました」

 ――野球観に変化がありましたか。

 「グアテマラ駐在時に縁があって、野球が強いドミニカ共和国の育成システムを見に行き、指導を手伝いながら勉強しました。そこで感じたのは、日本の野球の良いところはいっぱいあるのですが、もっと良くなる方法がある、ということ」

 「そして、10年後には野球人口が減るのでは、パワハラは当たり前という指導者と選手の関係性は社会から認められなくなるのでは、と想像しました。そこで、日本の野球が行き詰まる前に早めに手を打ち、できる変化を起こしていくことが必要だと、14年に帰国する時に強く思いました」

 ――ドミニカ共和国の育成の様子は。

 「選手が指導者に対して、め…

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