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 「歌舞伎町に来る人たちは自分の居場所を求めている」

 歌舞伎町で女性の支援活動をするNPO法人「レスキュー・ハブ」(東京)の坂本新理事長はそう感じている。

 ここ数年で相談を受けた女性の多くは、ホストやメンズ地下アイドル(メン地下)、ボーイズバーなどの「推し活」のために風俗や売春をしていた。家庭や学校などでトラブルを抱えた当事者にとって、いつも誰かがいて、なにを話しても否定せず聞いてくれることは居心地がいいという。

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観光客らでにぎわう歌舞伎町の繁華街=2024年12月11日午後、東京・新宿、恵原弘太郎撮影

 坂本さんは「自分の話を聞いてくれる人は承認欲求を満たしてくれる。自己肯定感も上がり、そこが居場所になる」と指摘する。

 同法人は昨年度、歌舞伎町周辺の延べ4400人超へ声をかけ、約40人の女性に就労支援など具体的な支援を行ってきた。

 福祉につながり住まいや仕事を見つける人もいるが「安全な居場所には一定のルールがある。(生活を)制限されることに居心地を悪く感じる人は少なくない」。支援を受けることになっても、自ら福祉から遠ざかるケースが少なくないという。

 「大事なのは一度つながった…

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