障害のある女性48人への聞き取りをもとに、その生きづらさに向き合った一冊の本があります。「障害があり女性であること」。当事者の言葉から見えてきたものとは。編著者の土屋葉・愛知大教授(社会学)に聞きました。

 「障害者」について論じられるときは、たいてい「障害者」男性に、女性について論じられるときには、たいてい「健常者」女性にスポットライトが当てられる。

 黒人女性のアクティビストであるベル・フックスが書いた文章の「黒人」を「障害者」に、「白人」を「健常者」に置き換えた一文です。かつての黒人女性と同じように、「障害女性」の声もかき消されてきました。

「女性」の中に含まれない

 障害者を取り巻く状況は、少…

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