決戦の地から5

 ペンシルベニア州の東南端にあるフィラデルフィアは、約150万人が住む全米6位の大都市だ。2020年の大統領選では民主党のバイデン氏が総得票の81%にあたる60万票超を獲得し、共和党のトランプ前大統領(78)に47万票もの差をつけた。今回も、民主党のハリス副大統領(60)がペンシルベニア州で勝つためには、フィラデルフィアでの圧勝が不可欠だ。何が、大都市で民主党をそこまで強くしているのか。

  • 【前回はこちら】「郊外女性」争奪戦 生涯の共和党員がハリス氏の広告に出演したわけ

 「すべての人間は生まれながらにして平等である」

【動画】性的指向などを明らかにし、ありのままに生きる「カミング・アウト・デー」に合わせて開催された、性的マイノリティー(LGBTQ)らのグループによるパレード=2024年10月12日午後、米ペンシルベニア州フィラデルフィア、藤原伸雄撮影

 この有名な言葉を含む米国の独立宣言は1776年7月4日、フィラデルフィアで採択された。「生命、自由、幸福の追求」が個人に保障された権利だとうたったことにちなみ、「リバティー(自由)の生誕地」と呼ばれる。

 10月12日、独立宣言が署…

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