高松市中心部にある高松刑務所に、記者(45)は1年近く通った。
刑務所内の小さな教室で、小学校の内容から学び直しをしている受刑者たちを継続して取材するためだ。
23年ほどの記者人生で、警察や司法の担当をしたのはわずか半年。刑務所に立ち入るのも初めての記者が見たのは、イメージしていた刑務所像とは異なる、温かく尊い空間だった。
刑務所での学び直しは、「教科指導」と呼ばれる刑務所での「矯正処遇」の一つ。2006年度から各地の刑務所で始まった。
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