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「30代、漠然とした不安払拭(ふっしょく)」

 年金だけでは老後の生活ができないかも――。

 年金制度に関連した取材を進めるにつれ、30代の記者はそう感じる。最低限度の暮らしは保障されても、それだけでは十分ではなさそうだ。

年金 私たちの暮らしは

老後の生活を支える公的年金。新たに「年金担当」になった30代記者と、受給開始がそろそろ見えてきた50代記者が、複雑な制度や将来の見通しなどを読み解きます。

  • 【図解でわかりやすく】年金、本当にもらえるの? 制度を解説

 今年度の基礎年金(国民年金)の受取額は、20歳から40年間支払った場合、ひと月6万8千円。会社員や公務員などの厚生年金は、「平均的な給与で40年間働いた夫と専業主婦の妻の2人分」のモデル世帯で23万483円になる(いずれも厚生労働省の説明から)。

 一方、総務省の家計調査年報によると、無職の65歳以上の単身者の1カ月平均の消費支出額は、14万3139円(2022年)だった。夫婦2人の場合は23万6696円で、単身者の2倍ではなく約1.6倍になる。

 老後の支出は単身者の方が高くなりそうだ。では1人分の年金で生きることになる「おひとりさま」は、どうすれば良いのか。公的年金だけでは足りない資金を、いつから、どれくらい準備するのが望ましいのか。

「この先」を知ることが大切

 ファイナンシャルプランナー…

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