関西国際大学客員教授の毛受敏浩さん=吉田美智子撮影

 日本で働く労働者のうち、外国人の割合が増えている。総務省と厚生労働省の統計に基づけば、2024年は「29人に1人」が外国人という計算になる。社会の分断をどう防げばいいのか。移民政策に詳しい関西国際大学の毛受(めんじゅ)敏浩客員教授に聞いた。

     ◇

 あらゆる産業で、人手が不足し、若い労働者が減り、外国人労働者に依存する状況が急速に高まっています。以前から外国人が多かった地域はもちろん、少ない地域でも増えています。在留外国人の総数は377万人で、四国の人口に匹敵する人数になっています。

 一方、国民の間に不安も広がっています。先の参議院選挙では外国人問題が争点となりました。政府が正面から問題に向き合わず、移民についての客観的な議論がなかったことが、一部の外国人排斥論にまでエスカレートしたのではないでしょうか。

 ただ、受け入れにストップを…

共有
Exit mobile version