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 幼いうちから筋力が徐々に落ちる難病の「デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)」に対する遺伝子治療薬について、厚生労働省の専門家部会は18日、国内での製造販売承認を条件と期限つきで了承した。米国では2023年に迅速承認され、320万ドル(約5億円)の価格がついた。国内での販売価格は今後改めて検討される。

 承認は3年間、全患者を対象にした成績の調査などが条件となる。今回は「仮免許」のような早期承認という扱いで、正式な承認を受けるためには改めて申請が必要になる。

 遺伝子治療薬「エレビジス」はスイスの製薬大手ロシュと米バイオ企業のサレプタ・セラピューティクスが開発。国内では、中外製薬が販売する。

 筋肉の細胞膜は、「ジストロフィン」というたんぱく質によって強度が高まる。DMDはジストロフィンがつくれない遺伝性疾患で、患者のほとんどは男性。中外製薬によると、世界では男児の約3500~5千人に1人にみられるという。

 エレビジスは3~7歳の歩く…

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