マンションが立ち並ぶ大阪市西成区の一角に、築100年ほどの長屋がひっそりと立つ。その前で笛のような音が響き、道行く人が足を止めた。15人ほどの観客を前に、刺繡(ししゅう)がほどこされた織物をまとった男性が舞う。
ミャンマー出身の芸術家ソウチャン・トゥーサンさん(26)による公開パフォーマンスだ。「Study:大阪関西国際芸術祭 2025」(同芸術祭実行委員会主催)の一部で、トゥーサンさんら海外芸術家が西成に滞在。地元住民と交流しながら創作や展示に取り組んでいる。
現代アートがテーマの芸術祭は大阪・関西万博にあわせて開かれている。万博会場内や大阪文化館・天保山(同市港区)、ルクア大阪(同市北区)など、大阪府内の10を超える場所で展開する。
その会場の一つが、トゥーサ…