中国の李強(リーチアン)首相は25日、インドネシアの首都ジャカルタで同国のプラボウォ大統領と会談した。米国との経済摩擦が続く中国側には、東南アジア各国との経済協力を強めたい意図がある。プラボウォ氏も中国企業などを招いたフォーラムで「中国は戦略的兄弟だ」と投資を呼びかけるなど、中国からさらなる実利を引き出したい狙いがある。
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25日の会談は非公開で行われ、インドネシア大統領府によると、経済や観光など計12の分野で二国間協力を推進するとの覚書に署名した。プラボウォ氏は冒頭「(二国間関係は)世界全体に利益をもたらすだろう」と述べたという。
中国外務省によると、李氏は会談で「世界では一国主義や保護主義が台頭し、国際経済・貿易秩序に大きな打撃を与えている」と述べ、協力の重要性を強調した。相互関税などで対立を続ける米国を念頭にした発言とみられる。
中国は昨年10月に就任した…