「新潟の農民はこの30年間、本当によく頑張ってきた」
6月中旬、新潟県長岡市。同県上越市の棚田で有機米を栽培する天明(てんみょう)伸浩さん(56)がマイクを手に声を上げた。
「260万円だった車(の販売価格)が130万円に下がっても経営するようなことを、新潟の農民はずっとやってきた。車の会社だったらとっくに潰れていますよ」
雨の中、集まった人たちから拍手と同時に「そうだそうだ」と歓声がわき起こった。
東京都心で3月に開かれた米農家や酪農家によるデモ行進「令和の百姓一揆」。日本有数の米どころである新潟でも開かれ、天明さんや県内の米農家ら約220人(主催者発表)が集まった。
デモの先導はトラクター8台。軽トラック35台と横断幕やのぼりを持った人たちが続き、「みんなで守ろう、日本のお米」などと訴えた。
「これ以上は・・・」 離農が止まらぬ地方農家の悲痛な叫び
デモ後の集会では、天明さん…