米国によるイランの核施設攻撃を受け、石破茂首相は22日午後、首相公邸で記者団の取材に応じ、「我が国としては事態を早期に沈静化することはまずは何よりも重要であると考えている」と述べたうえで、「同時にイランの核兵器開発は阻止されなければならない」と語った。また、「現在事実関係を確認中だ。重大な関心を持って状況の推移を注視しているところだ」と語った。
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首相は22日午後、首相公邸で外務省や防衛省などの幹部から情勢の報告を受け、対応を協議。その後、記者団の取材に応じた。
首相は記者団への説明の中で、関係省庁に対して、関係国と連携し情報収集を徹底すること▽イランおよびイスラエルをはじめ地域全体の邦人の安全確保に向けた万全の措置を講ずること――の指示を出したことを明らかにした。
首相はまた、日本が中東地域に輸入を大きく依存している原油の供給について、「現時点で日本のエネルギー安定供給に影響は生じていないと報告を受けているが、高い緊張感を持って状況を注視し、万全を期して対応するように指示をした」と述べた。
一方、記者団から今回の米国の攻撃を支持するかどうかについて問われると、「これから政府内できちんと議論する。しかるべき時にお答えする」と述べるにとどめた。
複数の政府関係者によると、22日夕に首相官邸で、日本政府としての対応を協議するための国家安全保障会議(NSC)が開催される見通しという。