米国のウィトコフ中東担当特使(右)とイランのアラグチ外相=AP

 米国とイランは11日、中東オマーンの首都マスカットでイランの核開発問題に関する4回目の高官協議を開いた。イラン外務省によると、協議の継続で合意し、仲介国オマーンが調整して次回の日程を決めるとしている。イランのウラン濃縮を認めるかどうかをめぐって両国に対立があり、交渉の枠組みに関する合意形成に時間を要しているとの見方が出ている。

 米国はウィトコフ中東担当特使、イランはアラグチ外相がそれぞれの代表団を率い、オマーン外相を通してやりとりした。今月3日にローマで予定されていた協議が直前に延期になったことから、約2週間ぶりの顔合わせとなった。

 協議に参加したイランのバガイ外務省報道官は「両者の相違を解決する方策を探るための困難ながらも有益な協議が行われた」とSNSに投稿。AP通信は米側代表団の一人が「協議を前に進めることで合意した。本日の内容に力づけられた」と語ったと報じた。

 ただ、交渉の前提でありゴールでもある「イランの核開発活動を最終的にどうするか」について、両国の主張の隔たりの大きさが徐々に明確になってきている。

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