米グーグルの親会社アルファベットが4日発表した2024年10~12月期決算は、主力の検索広告などが堅調で、増収増益となった。だが、売り上げの伸びが鈍化し、同日の時間外取引で株価が約8%下落した。
売上高は前年同期比12%増の965億ドル(約15兆円)、純利益は同28%増の265億ドル(約4兆円)で、いずれも過去最高だった。企業向けのクラウド事業の売上高は同30%増えたが、市場予想を下回った。
AI分野の競争が激化するなか、IT大手各社はデータセンターなどへの設備投資を増やしている。アルファベットは25年の設備投資を前年比約4割増の750億ドル(約12兆円)を見込む。だが、中国のAI企業「ディープシーク」が格安で高性能のAIを開発する可能性を示したことなどで、巨額の設備投資に見合う収益が得られるか投資家の間で厳しい見方が広がっている。
スンダー・ピチャイ最高経営責任者(CEO)は4日の決算説明会で、ディープシークについて「すばらしい仕事をしている」と評価しながらも、「我々の技術は最も効率的なモデルだ」として自社の優位性を訴えた。