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2019年6月29日、大阪で開かれた主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)に合わせて会談した米国のトランプ大統領(左、当時)と中国の習近平国家主席=ロイター

 トランプ米政権で関税政策を担当する閣僚が今週スイスを訪れ、中国側の代表と会談する。米中両国が100%を超える高関税を掛け合って以来、公式に高官協議をするのは初めて。

 米財務省と米通商代表部(USTR)が6日、ベッセント財務長官とグリアUSTR代表が8日にスイスを訪れると発表した。2人は滞在中に中国の高官と会談する。USTRは「通商問題」が議題になるとした。米側は中国側の参加者を明らかにしていないが、ブルームバーグ通信は、中国の何立峰副首相が9日から12日にスイスを訪れ、ベッセント氏と会談すると報じた。

 トランプ政権は「相互関税」など複数の関税の組み合わせで中国に計145%の追加関税を課している。中国の対米報復関税も125%に達した。両国間で通常の貿易を続けることができない関税水準で、両国経済にとって実害が大きい。協議の実施では合意できたとみられるが、早期に折り合えるかどうかは見通せない。

 トランプ大統領は一時、中国…

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