ドイツで開かれたミュンヘン安全保障会議で2025年2月14日、演説する米国のバンス副大統領=ロイター

 バンス米副大統領は14日、欧州にとって最大の脅威は内部から来るものだと主張し、「言論の自由が後退している」と一方的に訴えた。ドイツで開かれている「ミュンヘン安全保障会議」で演説した。ロシアとウクライナの停戦計画の詳細は明かさなかった。

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 バンス氏は演説の冒頭、ロシアとウクライナの停戦について「妥当な妥協点を見いだせると信じている。今後数年間で、欧州自身が欧州の防衛を大幅に強化することが重要だ」とだけ語った。その上で「欧州について最も懸念している脅威は、ロシアでも中国でもその他の外部勢力でもない。内側からの脅威だ。欧州が、米国と共有する最も基本的な価値観から離れていることだ」と主張した。

 バンス氏はまた、ロシアによる選挙干渉に対抗する試みについて、正当な言論を弾圧していると批判。親ロシア候補が首位となったルーマニアの大統領選で、同国の憲法裁判所がSNSを使った不正を理由に選挙を無効と判断したことに言及し、「外国からの数十万ドルのデジタル広告で民主主義が破壊されるなら、もともとそれほど強固ではなかったということだ」と持論を展開した。

 演説ではさらに、「大量の移…

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