糖尿病患者はそうではない人に比べて熱中症にかかるリスクが1.4倍もあり、とりわけ働き盛りの30~50代の男性は注意が必要――。そんな研究結果を名古屋工業大学の研究グループが診療報酬明細書(レセプト)の分析から突きとめた。比較的暑くない北海道でも年齢によってはリスクの上昇が見られた。
糖尿病患者は、発汗や体温調節機能の低下に加え、のどの渇きや熱感に気づきにくく、熱中症になりやすいとの報告はあったが、調査規模が小さかった。
そこで、研究グループは全国規模の保険のデータベースを活用。糖尿病患者約18万8千人と、性別や年齢、地域をそろえた糖尿病でない約75万人で、熱中症リスクを調べた。
最長7年追跡した結果、糖尿…