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豊橋市内で約50年ぶりに確認された渥美種族のアカハライモリ=島田知彦さん提供

 豊橋総合動植物公園(愛知県豊橋市)や愛知教育大学(同県刈谷市)などの共同チームは、渥美半島から絶滅したと考えられていたアカハライモリの地域固有種「渥美種族」を約50年ぶりに確認した。国内に広く生息し、地域多様性を示すアカハライモリの進化史を解明するうえで貴重な発見という。同公園内で7日から一般公開されている。

 アカハライモリは体長8~15センチ。本州や四国、九州に分布し、水田や池、川のよどみなどの流れのない淡水に生息する。腹部と尾の裏側が赤色で、黒い斑点がある。背面は茶褐色で繁殖期に雄の尾は紫がかった色に変化する。捕食者から身を守るため、フグの毒として知られるテトロドトキシンを大量に摂取し、体内に蓄積している。

 一方、「渥美種族」のアカハライモリは、体色が他の地域のものより明るく、繁殖期に尾が変色しない。全体的に体が小さめなどの特徴があるという。共同チームによると、1973年を最後に正式な発見報告がなく、渥美半島では絶滅したものと考えられていた。

 2021年2月、豊橋市西部…

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