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工場前でストライキする米ボーイングの従業員=2024年9月25日、米ワシントン州レントン、真海喬生撮影

 米航空機大手ボーイングは11日、世界で従業員約1.7万人を削減し、開発中の新型機の納入も延期すると発表した。先月から労働組合がストライキを始めて主力工場が稼働を停止。財務の悪化に拍車がかかっており、人員削減や開発延期などで経営を立て直す。

 今後数カ月の間に従業員の10%を減らす。ボーイングは現在、世界で17万人の従業員を抱えており、約1.7万人を削減することになる。

 また、開発中の大型旅客機「777X」は、これまで2025年の納入開始を目指していたが、26年に遅らせる。ストや飛行試験停止の影響と説明した。さらに、中型機「767」の貨物機の生産を終える方針も明らかにした。防衛宇宙部門での開発計画も変更し、計50億ドル(約7400億円)の損失を計上する。

 777Xは、三菱重工や川崎重工などが胴体や翼といった主要部品の開発・製造に加わる。納入延期で日本メーカーにも影響が広がりそうだ。

 ボーイングは18年と19年…

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