舞台芸術のプロデューサーを育成する昭和音楽大学(川崎市麻生区)アートマネジメントコースの学生が15日、自主企画したコンサート「チャペルの奏(かなで)」を開く。授業の一環で毎年取り組んできたが、今年度はコース創立30年を記念し、初めて学外のホールを会場に選び、歌手の島谷ひとみさんを招く。
同コース3年の古内そらさん(21)と小野馨さん(22)ら8人が出演依頼から会場の選定、予約、広報、予算管理、当日の運営にあたるなど、すべて学生で担っている。
「企画制作演習」の授業で、8人が2案ずつ提案し、最終的に古内さんの「チャペルの奏」が採用された。
古内さんは2年前に参加した親戚の結婚式で、参列した人たちの笑顔が忘れられず、ウェディングソングをテーマにコンサートを開きたいと考えた。式では、新婦のお色直しの度に異なるウェディングソングが流れ、参加者は笑顔に包まれたという。
例年は会場は学内のホールで、出演者も大学関係者が多かったが、今回は30周年記念の予算があり、著名なアーティストへの依頼が可能だった。
出演候補をリサーチするなかで、YouTubeで島谷さんが結婚式にサプライズで登場し、ウェディングソングを披露する番組を発見。島谷さんにはウェディングソング「will you marry me?」があり、学生自ら出演を依頼し、実現したという。
コンサートは2部構成。第1部は声楽コースの学生らが結成した聖歌隊がオルガニスト野田美香さんとハーモニーを響かせ、第2部で島谷さんが登場する。
広報担当の小野さんは「外部との交渉などは緊張したけど、他では得られない経験ができた。成功するように頑張りたい」。古内さんは「ウェディングソングが伝える感動や喜びを届けたい」と話している。
コンサートは15日午後7時から、浜離宮朝日ホール(東京都中央区)で。チケットは一般7千円、会場で当日販売している。問い合わせは同コース企画制作室(art-3@st.tosei-showa-music.ac.jp