だらだら続くわりに、とかく結論が見えてこない「会議」をイラストを使うことで一変させる取り組みをしている女性が長野県上田市にいる。言葉だけでは捉えにくい組織の「将来像」や、複雑な専門用語などを、カラフルでポップな絵や「ふき出し」を使って読み解き、可視化させる。いわば見えない会議の「見える化」だ。
この活動は、藤田ハルノさん(37)が「ビジュアルファシリテーション」という手法を用いて取り組んでいる。話し合いの内容をイラストや文字でまとめる手法は「グラフィックレコーディング」として知られているが、藤田さんは記録するだけではなく、会議で自ら司会役となって対話を促す過程に重きを置いている。
活動のきっかけは、イタリアの大学院へ留学した際の体験にあるという。授業の中で様々な背景を持つ学生が思いをぶつけ合う場面を見ていて「感情や思いをイラストで描けば、お互い理解しやすくなるのでは」と気づいた。「会議」に置き換えてもそれは同様だろうと考え、2019年に同市の隣の東御市で起業した。
感情まで目視できるように
同年、新潟県見附市で開園を…