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 今夏の参議院選挙で大阪選挙区(改選数4)から挑戦する各党の顔ぶれが出そろい始めた。日本維新の会は8日、公認候補予定者2人を発表。過去3回連続で2議席を獲得し続けてきた維新が今回も2議席を確保できるかが焦点となりそうだ。

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 「非常に厳しい選挙になると思うが、挑戦者としてベストを尽くして戦っていきたい」

 党内の予備選で選んだいずれも新顔で大阪市議の岡崎太氏、佐々木理江氏と並んで記者会見に臨んだ維新の吉村洋文代表(大阪府知事)は8日、こう意気込みを語った。

 大阪選挙区では、過去3回の選挙で維新(2)と自民党(1)、公明党(1)が議席を分け合った。維新は昨年10月の衆院選で初めて府内19小選挙区すべてで勝利を収め、本拠地・大阪での強さを見せたが、盤石とは言いがたい状況に置かれている。

 昨年12月に吉村氏が代表に就き、維新の掲げた「高校授業料無償化」の実現と引き換えに結党以来初めて国の新年度予算案に賛成。政策実現をテコに存在感をアピールしたい考えだったが、支持率は低迷が続いたままだ。

 朝日新聞が3月に実施した世論調査での政党別支持率は3%。野党ではれいわ新選組に並ぶ3位で、幹部からも「2議席獲得は厳しいかもしれない」との声が漏れる。

自民は全国唯一、大阪が決まらず

 他党に先がけて昨年6月に一番乗りで公認を発表したのが公明だ。現職の杉久武氏が3期目の当選を目指して準備を進めている。

 一方、公明とは対照的に自民は選定が難航。全国で唯一、大阪だけが候補者未定の事態となっている。

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 現職優先の原則から、今回改選を迎える現職の太田房江氏が公認を得るはずだったが、党内には差し替えを求める声も根強く、選定作業が長引いている。

立国は一本化目指したが…

 初の議席奪取を目指すのが立憲民主党と国民民主党だ。

 自民や維新が低迷するなか、立憲と国民を支援する連合は議席獲得の好機とみて両党に対して候補者を一本化するよう要請していたが、交渉が決裂。それぞれが独自候補の擁立に向けた調整を進めている。

 立憲大阪府連の森山浩行代表は6日、国民との交渉が不調に終わったことについて「非常に残念だ」と記者団に説明。19日にも擁立候補の発表を行う方向で調整していると明らかにした。

 また、共産党は2019年参院選で失った議席の奪取に向けて清水忠史・元衆院議員を擁立。参政党からは新顔で建設会社のパート職員の宮出千慧(ちさと)氏が立候補する。

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