国の重要無形民俗文化財で「裸祭り」として知られる「西大寺会陽(さいだいじえよう)」が15日、岡山市東区の西大寺観音院であった。締め込み姿の男衆による福を呼ぶとされる「宝木(しんぎ)」の争奪戦は、コロナ禍で中止されていたが昨年から復活。真冬の空の下、湯気が立ちこめるほどの熱気が境内を包んだ。
クライマックスとなる夜の争奪戦では、本堂の御福窓(ごふくまど)から長さ約20センチの宝木2本が投げ入れられると、男たちは必死に宝木を奪い合い、裸のうねりとなった。例年1万人ほどが参加。争奪戦を制した「福男」が、祝主(いわいぬし)に宝木を届ける。訪れた多くの観客は、勇壮な祭りの雰囲気にひたった。