化石が発見された岩石を示しながら説明する岡山理科大学の加藤敬史教授=2025年6月23日午後4時37分、岡山県高梁市役所、上山崎雅泰撮影

 岡山県高梁市の市成羽美術館が所蔵する岩石から、恐竜時代の海竜「魚竜」の化石を発見したと、岡山理科大の加藤敬史教授らのグループが発表した。魚竜の化石の発見は宮城県では複数報告されているが、西日本では初めて。

 岩石は非常に硬く、骨の取り出し作業が困難であることからX線CTを使って分析。今回の発見を「魚竜類の進化をたどる上で重要な情報となる」と説明している。

 共同研究したのは、加藤教授のほか、福井県立恐竜博物館の湯川弘一研究員、同県立大学の柴田正輝教授、市成羽美術館の碇京子学芸員ら。

 加藤教授(当時は倉敷芸術科学大教授)と湯川研究員が2023年7月、県内の中高生と同美術館を訪れた際、常設展示されている二枚貝類のモノチス化石を含む岩石(横59センチ、縦34.5センチ、厚さ26センチ)の中に、脊椎(せきつい)動物の化石が含まれているのを加藤教授が偶然発見した。

 表面に骨らしい部分が露出していたといい、23日に高梁市役所で会見した加藤教授は「骨だなとすぐ思った」と説明した。

 岩石が硬かったことから、設…

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