170年超の歴史をもつスイスの老舗「バリー」がブランドの再構築に取り組んでいる。2022年秋に20年ぶりにランウェーショーに復活。その後、短期間でデザイナーを交代するという紆余(うよ)曲折もあった。ニコラ・ジロットCEOは若返りと市場規模の拡大に向けて、「消費者から望まれるブランドになるために、バリー“らしさ”をアップデートしていく」と語る。
カウベルのモチーフがついたベストに、人魚の尾を思わせるデニムのスカート。2月にミラノで発表された24年秋冬の新作は、昨年6月、グッチを経て新デザイン・ディレクターに着任したシモーネ・ベロッティによる初の秋冬コレクションだ。牧歌的なモチーフをエレガントなシルエットで洗練された日常着に仕立てた。ジロットCEOは「彼と組むことでブランドの歴史を土台にしながら、ファッション性を高めていく」と期待する。
19年にCEOに就任したジ…