のと里山海道の能登大橋の応急復旧現場。もとの道路は右のガードレールの高さにあったという。奥は能登大橋=2024年3月29日午前10時35分、石川県穴水町、諏訪和仁撮影
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 元日の地震で、石川県内の能登半島を南北に走る自動車専用道「のと里山海道」(長さ約90キロ)は大きな被害を受けた。金沢方面から、輪島・珠洲方面に向かう北向きが全線で通行できるようになったのは3月15日。その時に開通した越の原IC―穴水IC(ともに穴水町)の復旧工事を担った建設業大手・鹿島北陸支店(新潟市)の佐藤隆宏さん(55)に当時を振り返ってもらった。

 佐藤さんが、この区間の現場に着任したのは1月16日。中でも被害が大きかったのは能登大橋周辺だった。橋の始点となる橋台の手前に盛っていた土が崩れ落ち、橋の路面と1.5メートルほどの段差ができていた。段差の下には地割れもあり、車が2台放置されていた。

 「復旧までどれくらいかかるんだろう」。現場を初めて見たとき、復旧に必要な作業量がつかめないほどだった。

 橋にたどり着くまでにも、道…

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