東京都の小池百合子知事は31日、能登半島地震で大量に発生した石川県内の災害廃棄物(災害ごみ)の一部を都内で受け入れる意向を表明した。今後、国が正式に要請する見通しで、都はすでにごみ処理施設がある都内自治体との調整を進めている。
小池氏は同日、発災後に初めて被災地を訪問した。石川県庁で面会した馳浩知事に受け入れの方針を伝え、報道陣に「廃棄物の処理から進めていかなければ何事も始まらない。処理のお手伝いは大きな意味を成すのではないか」と述べた。
都環境局によると、すでに都内の自治体などと調整を進めており、石川県から貨物列車で運んだ後、トラックで都内の処理施設に運搬し、処理する予定。小池知事は「どのような形でいつからというのは国の方で準備される。それに伴って東京都としてできることをやっていく」と話した。
都は過去の災害でも他県の被災地から災害ごみを受け入れており、ノウハウを活かしたい考え。東日本大震災では2011年11月から14年2月までの間、都内の清掃工場や処理施設などで約16万8千トンを受け入れ、処理した。(土井良典、太田原奈都乃)