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茂木敏充氏=2024年9月、東京都千代田区、菊池康全撮影

 結党70年を前に衆参両院で少数に転落した自民党が、再び新たな総裁選びに入る。先陣を切ったのは、結党の年に生まれた茂木敏充前幹事長(69)=旧茂木派=。10日午後、総裁選への立候補を正式に表明する。

 昨年の総裁選に続く2度目の挑戦だが、立場は1度目と天と地ほどに違う。党ナンバー2の幹事長だった前回から一転し、今回は無役議員。権力も権限も失いながら誰より早く名乗りを上げたのは、石破茂首相(党総裁)の政権運営に対するいらだちの表れだ。

 昨秋の衆院選で与党が過半数を失うと、首相は「年収の壁」引き上げや高校授業料の無償化など、野党の要求を取り込み予算案や法案への賛成を取り付けてきた。だが茂木氏の目には、政権を維持するための場当たり的な対応に映った。「積極的な経済政策を何一つ打ち出せていない」。不満は募り続けた。

 日本経済はまだまだ成長でき…

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