想定されるサイクルトレインの利用の様子=鳥取県提供

 自転車を分解したり折りたたんだりせずに列車に載せて一緒に移動できる「サイクルトレイン」を、鳥取県とJR西日本が10~12月、山陰線の鳥取―米子間で実施する。日常で使われている定期列車での試みは、山陰線では初という。

 この区間は、県が選定した日本海沿いのサイクリングルート「鳥取うみなみロード」(岩美町~境港市の約150キロ)と並走する。愛車で走って疲れたら列車で帰りたいというサイクリストらの要望を受け、県とJR西が駅や車内で安全性確保などの実証実験を重ねてきた。

 運行日は10月13日から12月8日までの土日と祝休日(一部除く)。対象列車は下りが鳥取を午前8時5分発、上りが米子を午後3時59分発の1日1往復で延べ31便。下り14便、上り17便で上りのみ対象の運行日が3日ある。

 列車は3両編成で自転車は1両に1台積載できる。自転車を固定する安全ベルトの受け渡しなどが必要なため、乗車できるのは鳥取、松崎、御来屋(みくりや)、米子の4駅だけ。安全性確保の観点から、東山公園、倉吉、鳥取大学前の3駅では降車できない。運賃に加えて500円で利用できる。

 利用は予約制で、JR西の観光ナビ「tabiwa by WESTER」で10月2日から予約できる。県は利用状況をみて、通年での実施や対象列車の便数の増加を検討する方針だ。(清野貴幸)

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