第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は28日、許家元九段が芝野虎丸十段を破った。許は3勝2敗と白星先行。芝野は2勝2敗となり、優勝争いから大きく後退した。
1敗はいなくなり、挑戦権争いは福岡航太朗七段(5勝0敗)と井山裕太王座(4勝0敗)の一騎打ちの様相を呈している。両者は5月15日、全勝のまま直接対決する。
許の快勝だった。序盤の差し手争いでリードし、非勢を意識した芝野は許の下辺の黒模様に深々と突入。これを迎え撃った許の石運びが巧妙で、地合い勝負をあきらめた芝野は中央に孤立する許の黒の一団を殺しにいった。しかし一団には余裕があり、許がきれいにシノギを決めて131手までで黒番中押し勝ち。許は白星を先行させ、リーグ残留に向けて前進した。