英イングランド各地で5月1日、地方議会選や首長選が実施される。事前の世論調査によると、ポピュリスト政党である右派の改革党が大きく議席を伸ばすとみられ、その結果は国政の行方にも影響を与えそうだ。
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今回の地方選は、スターマー首相率いる労働党が昨年7月の総選挙で14年ぶりの政権交代を果たしてから、初めての大型選挙となる。だが、労働党にはもはや勢いがなく、党首がスナク前首相からベーデノック氏に交代した保守党も支持率の低迷が続いている。
英国政治の代名詞とも言える「二大政党制」が崩れつつあるなか、支持を広げているのが改革党だ。4月27~28日に実施された世論調査によると、政党別の支持率は労働党の23%、保守党の20%よりも高く、26%に上る。
党首はトランプ米大統領と親しいポピュリストのファラージ氏が務め、移民の受け入れを大幅に減らすことを政策の柱の一つとする。
今回の選挙の対象となるのは、23の地方議会の1600超の議席と6の行政区域の首長職。イングランド全体の有権者の約3分の1が投票権を持つ。また、国政レベルでも、労働党議員が刑事事件を起こした選挙区で新たに下院議員を選ぶ補選も行われる。
英国の地方議員や市長の任期…