茨城県内のフィルムコミッション(FC)のシンボル的な存在だ。
ここ30年で常総市(2006年に水海道市と石下町が合併)でロケされた映画・テレビドラマなどは約1600本。市職員の土井義行さん(65)は、その多くにコミットしてきた。現在放送中のNHKの朝ドラ「あんぱん」でも撮影に使われている。
実家は常総の街中にある製麺店。大学では考古学を専攻した。卒業後も研究生として残り、遺跡の発掘作業に精を出していたが、親に呼び戻され、市役所に就職した。
映画撮影との出会いは約30年前。生涯学習課で文化財を担当していたときだ。NHKの時代劇で江戸時代の旧家で国重要文化財の「坂野家住宅」を使用したいという要請がきた。対応する専門部署はなく、結局、文化財担当の出番に。渋る家主を説得して、撮影を実現させた。
三池崇史監督にも信頼される
それからロケ使用の要望がだ…