吹田市社会福祉協議会が入る市立総合福祉会館=大阪府吹田市

 大阪府の吹田市社会福祉協議会の事務局長がハラスメント行為で懲戒処分を受けた事案について、被害者と認定したのが少なくとも2人いたことがわかった。市社協から市に提出された報告書で明らかになった。

 事務局長は職員にハラスメント行為を行ったとして、昨年11月に減給10分の1(2カ月)の処分を受けた。市は今年9月、市社協に処分に至るまでの詳細な報告書の提出を求めていた。

 市によると、報告書は11月下旬に提出された。被害者は少なくとも2人いたことや調査手法の記述はあったが、ハラスメントの内容や期間などの説明はなかった。市社協は「内容の秘匿性や内部の相談態勢に影響するため」と説明したという。

 12月6日の市議会一般質問で立憲民主党の西岡友和議員が報告書の進捗(しんちょく)について質問。梅森徳晃福祉部長は「被害職員の思いを真摯(しんし)に受け止めた対応を求めたい。報告書は事実関係の記載が十分ではない」と答弁し、再提出を求める考えを示した。

 市社協の担当者は取材に「対応を検討する」と話した。

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