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規格外の「各務原にんじん」を使った弁当の開発をした学生たち=2024年5月30日午後1時48分、岐阜県各務原市の東海学院大、松永佳伸撮影
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 岐阜県各務原市の東海学院大管理栄養学科の学生6人が、地元特産の「各務原にんじん」を使った野菜たっぷりの健康弁当の開発に取り組んでいる。11月の販売開始をめざして30日、学内で試食検討会があり、スーパーの総菜部門の担当者らが味や彩りなど、出来栄えを確認した。

 各務原市内に店舗がある大手スーパー「マックスバリュ」とJAぎふなどが、各務原にんじんなどの地元野菜に慣れ親しんでもらおうと企画した。管理栄養士をめざす東海学院大の学生が協力し、手軽に楽しめる野菜たっぷりの弁当づくりに取り組んでおり、今年で3年目を迎えた。

 弁当づくりの条件は、規格外で廃棄される予定だった各務原にんじんを使って食品ロスの削減を図り、1日に必要な野菜摂取量(350グラム)の3分の1以上を補うことができること。学生30人が工夫を凝らした弁当を提案し、試食検討会では、その中から3組6人のアイデア(3種類)が採用された。

 ゆったりとした気分で彩りのよい弁当を食べながら便秘予防をする「ゆったり腸活!美彩弁当」▽1食で5大栄養素(炭水化物、たんぱく質、脂質、ミネラル、ビタミン)を適度に摂取できる「挑戦!体の中から美しく・健康に弁当」▽高齢者のオーラルフレイルを予防する「歯を守ろう!8020弁当」の3種類で、1人分の材料費は200~300円。カロリーも450~530に抑えられている。

 学生たちはスーパーの総菜部門の担当者らに、弁当のコンセプトや栄養価などを説明。参加した関係者約20人が試食した。

 「体の中から美しく・健康に弁当」を開発した野津三早希さん(2年)は「栄養面だけでなく、全体の味のバランスを意識した。もっと各務原にんじんをアピールできるように改良を重ねて商品化を目指したい」と意欲をみせた。

 マックスバリュの総菜部門の担当者は「難しい条件の中で商品開発に時間と労力がかかっていることがよく分かった。商品化することで各務原にんじんを広める力添えになれば」と話した。

 今後、さらに検討を重ねたうえで、学生たちが開発する弁当を11月24日の「各務原にんじんの日」の前後に岐阜、愛知、三重などマックスバリュ東海エリアのスーパーで販売することを目指している。1年目は約1万3千食、2年目の昨年は約1万7500食が売れたという。(松永佳伸)

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