現場の被害者宅周辺では県警の規制線が張られ、鑑識作業が進められていた=2024年7月29日午後0時3分、静岡県菊川市本所、本間久志撮影

 静岡県菊川市本所の住宅で、この家に住む高齢夫婦と次女の3人が殺害された事件で、県警は30日、夫婦の孫で住所・職業不詳の元自衛官片山宏一容疑者(27)の身柄を確保したと発表した。3人の殺害を認める趣旨の話をしているという。

 腹部を自傷したとみられ、治療中だが命に別条はないという。県警は回復を待って逮捕する方針。

 県警は29日、片山容疑者を殺人容疑で全国に指名手配していた。事件後に電車などで鳥取県内に移動していたことが判明し、鳥取県警の応援を得て30日午後7時ごろ、鳥取市内の施設の屋内で身柄を確保した。同容疑者は腹部を負傷しており、鳥取市内の病院に救急搬送された。自ら鋭利なもので刺したと話しているという。

 事件は28日昼ごろ起きた。無職渋谷昭一さん(87)方で、渋谷さんと妻の育子さん(81)、次女の留美子さん(52)の3人が殺害された。捜査関係者によると、凶器とみられる刃物が現場で見つかり、3人の遺体にはそれぞれ刃物による複数の傷痕があった。

 渋谷さん方は亡くなった3人と、50代の長女の4人暮らしで、片山容疑者は長女の息子だという。事件当時、長女は外出中で、留美子さんから連絡を受け、警察に通報した。

共有
Exit mobile version