ロシアのプーチン大統領と5日に会談した欧州連合（EU）理事会の議長国ハンガリーのオルバン首相に、EU加盟国首脳らから批判が集中している。オルバン氏は、EUやウクライナ側に事前連絡もせず独断でロシアを訪問。会談後の共同記者会見でプーチン氏がウクライナに実質的な降伏を求めるなど、オルバン氏の行動は対ロシア圧力を強めたいEUの姿勢に反していると警戒が広がっている。
- オルバン氏が訪ロ、プーチン氏と会談 ロシアの要求検討を示唆
「外部の世界に誤ったシグナルを送るもので、ウクライナの人々の自由のための戦いに対する侮辱だ」（スウェーデンのクリステション首相）、「EU議長国の地位を利用して混乱の種をまいている」（エストニアのカラス首相）――。オルバン氏の訪ロ後、EU加盟国の首脳が相次いでX（旧ツイッター）などで批判した。
ウクライナ外務省も5日の声明で、事前の調整はなかったとし、「ウクライナ抜きでウクライナに関する合意をしない」という原則をすべての国が守るように訴えた。ハンガリーは北大西洋条約機構（NATO）には事前に訪ロを伝えたが、EU側には連絡していなかった。
オルバン氏「ミッション達成」と正当化
プーチン氏はオルバン氏との…
