証券口座の乗っ取りが多発している問題で、日本証券業協会は25日、ログイン時にIDとパスワードの入力に加えて他の確認手段を求める「多要素認証」を、加盟58社が必須にすると発表した。生体認証など二つ以上の手段を組み合わせ、対策を強化する。
被害が多発しているSBI証券や楽天証券などのネット証券だけではく、野村証券や大和証券なども多要素認証を必須にした。時期は証券会社ごとで異なるという。
犯罪グループは、偽サイトに誘導してIDやパスワードを盗み、顧客になりすまして口座を操作。顧客の株式や投資信託を売却し、代わりに取引の少ない国内外の小型株を大量に購入する手口が多い。金融庁によると、不正取引は2月~4月中旬で1454件にのぼり、その後も被害は広がっているという。
今後は顧客への補償が焦点に…