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1千万個の星が球状に集まったオメガ星団。中心部にブラックホールが存在する©ESA/Hubble, NASA, Maximilian Häberle (MPIA)

 謎多き「中くらいのブラックホール」がついに発見されたのか。地球から1万8千光年離れた球状星団の中に、質量が太陽の8200倍ある中間質量ブラックホールが存在する証拠を得たと、ドイツなどの研究チームが10日、英科学誌ネイチャーに発表した(https://doi.org/10.1038/s41586-024-07511-z)。

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 ブラックホールは、太陽の10万倍以上の質量を持つ巨大な「超大質量ブラックホール」と、太陽の100倍程度の軽めの「恒星質量ブラックホール」が見つかっている。その両極の間に、中くらいの質量を持つ中間質量ブラックホールが存在するとされる。ただ存在は非常にまれで、候補もいくつか見つかっているが、確証は得られていない。

 独マックスプランク天文学研究所のマクシミリアン・ヘーベルレ研究員らは、ケンタウルス座の方角にあり、1千万個の星が集まったオメガ星団に注目した。

 ハッブル宇宙望遠鏡が20年間撮りためた画像を元に、140万個の星の軌道をたどったところ、七つの星が秒速100キロほどの猛スピードで動いていることがわかった。

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オメガ星団にある中間質量ブラックホールの場所(中央の円内)。地球から1万8千光年離れている©ESA/Hubble, NASA, Maximilian Häberle (MPIA)

 このスピードで星団から飛び出さずにいるのは、太陽の8200倍以上重い重力源で引きつけられていないと説明がつかず、研究チームは「中間質量ブラックホールが存在する最も直接的な証拠だ」としている。

■巨大なブラックホールの「種…

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