4年前に日本トイザらスに入社した宮田静子さん(41)。
もともと別の会社でEコマース(電子商取引)を担当していたが、「実店舗もある会社で働きたい」と転職した。
現在は「デジタルコミュニケーションストラテジー課マネージャー」として、通販サイトの制作やSNSの統括をしている。
10月下旬、そんな宮田さんのもとにSNSを担当するメンバーから相談があった。
「質問が来ているんですけど、どう回答するのがいいでしょうか?」
寄せられた質問は「購入するつもりがないのに来店して商品サンプルで遊ぶことの是非」について問う内容だった。
SNSで賛否の議論が交わされているのは把握していたが、積極的な発信はしてこなかった。
「トイザらスとして何かコメントすることで、誰かを傷つけてしまうかもしれない」という思いがあったからだ。
だが、質問が寄せられた以上、回答をする必要がある。
心の中では「これからクリスマス商戦が控える中で、なんて答えたらいいんだろう……」と思っていた。
すぐに広報担当者に連絡をとって、会社としての見解をまとめ、ユーザーに返信した。
◇
いつもトイザらスをご利用いただきありがとうございます。
サンプル商品については、実際に手に取ってお試しいただける機会として設置しております。
混雑時には、譲り合ってご利用いただけますと幸いです。
スタッフ一同、さまざまなお客様のニーズにお応えできるよう努めてまいります。
何かが足りないような気が
返信したものの、何かが足りないような気がしていた。
「みなさまの育児をサポートしたい、お役に立ちたい、という会社としてのメッセージをきちんと伝えたい」と思った。
返信から約2時間後、改めて…