Smiley face
写真・図版
音声ガイドナビゲーターを担当する俳優の岡田准一さん=山本倫子撮影
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版
  • 写真・図版

 4月19日から始まる奈良国立博物館開館130年記念特別展「超 国宝―祈りのかがやき―」(同館、朝日新聞社など主催)で、音声ガイドナビゲーターをつとめる俳優の岡田准一さん。歴史好きで、時代劇などを通じて日本文化に触れる機会も多い岡田さんが、展覧会の音声ガイドを担当するのは初めて。日本の美への思いを含め、音声ガイド収録後に感想をうかがいました。

美へのリスペクトを込めて

 今回の依頼はとても光栄でした。NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」や映画「散り椿」など、時代劇の仕事に多く携わってきたこともあり、日本文化に貢献できるような活動をしたいと、ずっと思い続けてきました。

 役者として音声ガイドを担当するのであれば、きれいで聴きやすいことよりも、感情を込めて国宝の美しさや人々の祈りのかたちを伝えられたら、と思い収録に臨みました。

 長い年月を超え、大切にされてきた国宝を目の前にすると、それが発する気配や存在感、空気感が伝わってきます。そこには自然に対するあこがれや恐れ、神や仏への祈りの気持ちがこめられ、「美への追求」も感じ取れます。そういう美へのリスペクトと、本当に美しいと思う感情を込めることを大事にしました。

古墳時代から形を保つ奇跡

 僕は中学校の時から社会科の先生になりたくて、歴史や文化財に興味がありました。

 今回の展覧会では、古墳時代の「七支刀(しちしとう)」(石上〈いそのかみ〉)神宮蔵)や飛鳥時代の「百済観音立像」(法隆寺蔵)、鎌倉時代の「重源上人坐像(ざぞう)」(東大寺蔵)、運慶作「大日如来坐像」(円成寺蔵)など、よく知っている国宝の他にも、神道美術・仏教美術の国宝をそろって見ることができます。

 「七支刀」は古墳時代(4世…

共有